2020.07.23
City, Social
有楽町エリア, 有楽町ビル
2020年7月23日 (木) – 2020年8月31日 (月)
2020年7月に開催された都市空間の新しい遊び方、楽しみ方のデザインを提案する”ソーシャルグッドディスタンス” をテーマに開催した「Social Good Distance コンペティション」。応募総数は290組、提出作品180作品のうち、公開審査会を計4回行い、5作品が最優秀賞、14作品が各審査員賞に選出されました。
コンペ審査会から3週間、最優秀作品が提案者により実際に製作され、5つの最優秀作品のうち4つを、2020年7月~8月に有楽町「micro FOOD & IDEA MARKET」で展示しました。
★『Thanks Curtain』 合同会社koe様
(審査評)丸の内だけでなく、いろんな地域で展開していける可能性がありそう。隔離の象徴であったカーテンが、コミュニケーションのツールに変わるという発想の逆転が良い。
★『2人でいようカラトリー』 三宅ひふみ様
(審査評)様々な行動のバリュエーションを伴った新しいコミュニケーションが生まれる。
★『DRESS CODE-20』 笹恭輔様・中川陸様
(審査評)「スーツ・ネクタイ文化」に変わる新しいドレスコードの普及の一歩目となる。
★『丸の内を、独り占め』 山田貴仁様・犬童伸浩様
(審査評)独りきりでなく、独り占めであるというのが、人間の欲望に対してアプローチしている点が良い。
★『垣間見の角』 鈴木心様
(審査評)有楽町の風景に介入しようとしており、シンボリックな構造物の風景の残し方の提案としても面白い。
★秋吉賞
『ユニステ‐unit stage‐』 十文字萌様・鈴木遼太様
(審査評)都市の建物が距離をとっているという点に着目していて、さらに空いている屋上を使っているのが良い。
★海法賞
『BOLLARD TABLE』 沼俊之様・阿久井康平様・籔谷祐介様・上野宏岳様
(審査評)非常にコンパクトで、都市に対する新しい過ごし方を提案している。
★川勝賞
『都市には、机が必要だ』 塚本貴文様
(審査評)街によってお店のテーブルの性格がある気がする。それを外に出すことで独特な雰囲気が生まれるのではないか。
★津川賞
『WARPED CUBE』 佐藤澄怜様・石田弘樹様
(審査評)オフィスのインテリアにありそう。空中に浮いていることで室内が美しくなり、ソーシャルディスタンスにもきっちり答えている。
★太刀川賞
『いろいろ』 木村哲様・佐野喜郎様・清水耀葉様
(審査評)必要で出てきているものがアートに変わるのがよい。街がこうなったら面白いと思う。
★馬場賞
『Anonymous Smorkers』 成定由香沙様・塚本貴文様・ 山内祐人様
(審査評)プロダクトとしてすごい可能性がある。タバコのためだけにしておくのはもったいない。
★泉山賞
『Powers of Line』 稲野邊義紀様・石黒翔也様・藤川凌様
(審査評)簡単な方法でやれるのがよい。コロナ後も一つの風景になるだろう。
★大藪賞
『凹凸でマチを彩る』 瀧川未純様・八木様
(審査評)唯一、消すことで価値を生み出している作品。いろんなところで可能性がありそう。
★古田賞
『新しい角打ち”Social KAKUUCHI Distance”』 若松 保治様
(審査評)現実性を感じた作品。他エリアへの展開も期待できる
★水代賞
『和傘の花を咲かせる』 川端歩実様
(審査評)思いやり・マナー・親和性など日本文化を感じ、予め自分の周りに距離が示されている点が良い。
★齋藤賞
『HEDGE-shop』 Jose Lin様
(審査評)什器のレイアウトを各店舗に推奨していくのは面白く、デジタルとフィジカル両面に対応している。
★井上賞
『離脱庵』 工藤滉大様
(審査評)自分と向き合う空間であり、内部空間への期待感を感じさせる。
★宇野賞
『#LUNCH FOR YOU PROJECT』 大川珠瑞季様
(審査評)「ご飯を送りあう」といったコロナ禍に発見した距離感の可能性に共感。
★指出賞
『Aquarium Curtain』 安間理子様
(審査評)社会環境に自分の好きな場所を増やせる提案。
太刀川英輔 (NOSIGNER 代表/ 進化思考家/デザインストラテジスト/慶応義塾大学特別招聘准教授)
馬場正尊 (オープン・エー/東北芸術工科大学教授)
泉山塁威 (都市戦術家/ 日本大学助教/ソトノバ共同代表)
大藪善久(SOCI/ 土木デザイナー/パブリックスペースデザイナー)
秋吉浩気 (VUILD)
海法圭(海法圭建築設計事務所)
川勝真一 (建築リサーチャー/RAD)
津川恵理 (ALTEMY)
齋藤精一 (ライゾマティクス・アーキテクチャー)
古田秘馬 (umari/プロジェクトデザイナー)
井上成 (三菱地所㈱ プロジェクト開発部兼エリアマネジメント企画部担当部長)
宇野常寛 (評論家/ 批評誌『PLANETS』編集長)
指出一正 (『ソトコト』編集長)
水代優 (Tokyo Good Manners Project)
「ウィズコロナ都市の楽しみかた」 コロナを経て、僕たちの生活はたしかに変わった。その変化は、身の廻りの都市との関係にもすでにあらわれている。こうした変化を、制約を越えてポジティブに楽しめないだろうか。遊んだり、寛いだり、働いたり、楽しんだりする全ての活動に影響があるものとして、人と人との距離を確保し感染拡大を抑える“ソーシャルディスタンス=2m”という新しい生活様式が生まれた。そのディスタンスを身体的にも心理的にも、制約を越えてグッドなものにするための仕掛けを一緒に考えてほしい。空間をつくる提案でも、何か振る舞いや行動が変わる提案でも、ツールを使って都市をハックする提案でもかまわない。オフィスやストリート、カフェなど身近な空間を見直し、ちょっとしたアイデアで空間をより豊かで心地良いものに変えよう。
主催 有楽町「micro FOOD & IDEA MARKET」
一般社団法人 Tokyo Good Manners Project
ソトノバ、VUILD、東京理科大学西田研究室(事務局)
日本都市計画学会パブリックスペース活用学研究会空間デザインWG
協賛 三菱地所株式会社